コロナといえば、感染すると一割以上の人が後遺症で働くことすら出来なくなる…とかいう海外発のクソみたいなデマを大真面目に信じている人がたくさんいることで有名()ですが。
コロナがこんだけ流行ったのに、周りに一人も働けなくなった人がいないですけどね。
少なく見積もって100人くらいは周りに知人がいると思いますけど。
1割が働けなくなるなら、さすがに数人はそういう人が自分の周りにも観測されないとおかしいでしょ。
なので、どう考えてもデマなんですが。
そんなことを思っていたら、日本の医療機関(医療法人徳洲会および医薬基盤・健康・栄養研究所)が、12万件以上の新型コロナ感染者のデータベースを使ってコロナ後遺症を調べた研究を最近(今月の18日に)発表したらしいんですけど。
PR TIMES「COVID-19後遺症について12万症例を超す日本初の大規模データ解析を実施」
このデータ(Kinugasa et al, 2023)がなかなか面白くてね。
長期的に現れる後遺症として、頭痛や倦怠感、疲労、味覚障害などについて調べてるんですが。
例えば頭痛だと、調査した 12万件の新型コロナ感染者のうち、3000人弱が感染直後の急性期に頭痛の症状を訴えてるんですね。
つまり この時点で全体のおよそ2.5%ぐらい。
で、感染から2週間以上経過しても頭痛の症状が残っていた人が、およそ300人。
だいたい一割くらいですね。
ほかに後遺症の代表格としては倦怠感 なんか もありますけど、倦怠感は12万人のうち およそ1000人ぐらいで観察されたので、だいたい1%なんですね。
で、そのうち1割ぐらいが感染から2週間以上経過しても倦怠感が残っていたそうです。
↑急性期(acute)と後遺症(post)の症状の数。Kinugasa et al (2023)より。CC-BY 4.0。
だいたい一割くらいが、症状長引くんですねえ。
およよ?
これってつまり、これまで散々言われていた後遺症が一割くらいに見られるとかいう話の答えがここにあるんじゃねえかと粒沢さんは思うわけです。
欧米なんかだと医療費が高いとかいろんな理由で、そもそも大した症状のない人は病院いかない。
そんな中でわざわざ病院を受診する人は、よほど辛い症状が出てる人ばかりなんでしょうね。
で、病院の医師はそういう人ばかりを調査対象にしちゃうから、「コロナの患者のうち1割が後遺症に!!」となってしまう。
一割は一割はでも、せいぜい数%の症状の強い人の中での一割だった、というオチなわけですよ。
粒沢さんは、自分の身の回りの体感とも合ってるし、すっごい腑に落ちました。
みなさんはどうですかね。
他にもこの論文からは
・味覚障害は患者の0.5%以下
・オミクロン以降はうつ症状や味覚障害の出る割合は激減している(弱毒化、もしくはワクチンのおかげか)
・高齢者はうつ症状が出る割合が高い
などと興味深いことがたくさん書いてあり、非常に面白いデータでした。
研究にかかわった皆様、データを集めて解析していただきありがとうございます!!