経済成長と物価のゆるやかな上昇(インフレ)ってなんとなくワンセットで捉えがちだけど。
(日本が近年ずっとそうだったからね)
じゃあ物価を上げれば経済成長するの?とか、経済成長したけど物価がそのままということも あるの?とか考え出すと、意外と単純な結論は出ない問題みたいだな。
経済学者とか頭の良い人の間でも意見が分かれてるっぽいし。そもそも経済成長とはなんぞやというと、
「一国の経済規模の長期にわたる拡大をいう。その計測は実質国民総生産によるのが一般的であり、経済成長率はその増加率によって示される。」
コトバンク「経済成長」
ということらしい。
「経済成長が実現するためには、一方において生産能力の増大が必要であるとともに、他方においてその生産能力を利用して年々の生産が増大してゆく必要がある。そして生産能力を決定するものは労働力、資本、技術であり、年々の生産を決定するものは年々の有効需要である。」(同上)
生産能力が上がることで、人口が増えたりさらなる生産能力の向上のために設備需要が増えたりして、たくさんのものが生産され消費されていく。
そうするとその国の中での商取引が増えるから、国内総生産(GDP)の増加として観測され、「経済成長したぞ」と言えるようになる。
ということのようだ。
それで、それは物価の上昇を必然的に伴うのか?というのがいまの自分の疑問なのだけど。
はっきりとした答えがあるのかは専門家じゃないからしらないが。
自分の理解としては以下のようなものである。
将来的に生産能力や需要が伸びていくと多くの人が予測している世の中では、投資も活発になるし借金してでも家や車や設備を買おうとする人も増える。
そうすると、モノが売れて手元にお金がある生産者が増えるから、需要の高い生産物の価格は上昇していく。
新しくモノが売れ続けるかぎり、生産者はお金があるからさらに設備投資をしたり、子供をたくさん持って人口増加で需要が増えて、さらに生産者がもうかる。
そうやって好循環が回り続けたのが日本の高度経済成長期なんでしょうね。
じゃあ、経済成長を起こしたいからインフレを起こすのが正しいかと言うと、それは違うような気がするよな。
単にお金の総量を増やしても、一時的には需要が伸びるかもしれないけど、生産や販売の能力が上がるわけじゃないからね。ただ、生産能力向上や人口増加(需要の拡大)に関わる人達に特に厚めに財政的な支援をすることで、経済成長を引き起こすということは可能かもしれない、とは思うかな。
時間が尽きた。また改めて考えよう。