某大手製薬企業でかなり偉いとこまでいった、現在は定年退職しているおじさんの話を先日聞いた。
最近話題の某新薬開発、どうなんすかアレって聞いたら、まあバクチだよねって言ってた。
データ的には、某新薬の効果は一応ありそうだけど。
ただ、高額な薬価に対してメリットが大きいかどうかは微妙なラインなので、もしかすると売れないかもね…と言っていた。
開発に何千億円もかかっているから、本当に社運をかけたバクチだそうで。
会社の売れ筋商品(抗がん剤)で出た利益を、ほぼ全部突っ込んで開発しているような状態らしい。
それはどうなんだと思うこともあるそうだけど。
社長の発言力が強いので、その社長がやりたいと言っている以上はやるんだそうだ。(あそこの社長、社長歴長いからね…。)
大手の企業と言っても、案外そんなワンマンっぽい感じで決まるもんなんだなあ。
まあそんなもんか。
会社の歴史を振り返ると、何度も経営的にヤバいことはあったらしい。
だが、これまではその度に会社に大きく貢献するような新薬ができて、なんとかなっていたのだそうである。
製薬という産業上しょうがないのだけれど、どうしても治験その他で開発費がかかるからね。
開発した新薬も、20年で特許切れちゃうしな。
バクチっぽくなるのは仕方ない。バクチを打っていくしかないのだ。
元気出していきましょうって感じだ。
新薬開発は薬としては結局ものにならず上市できないことも多いから、「一生涯に一度でも薬が出せればかなりラッキーな方だよね〜」、と言っていた。
高学歴新薬開発界隈、もはや「エンタの神様」的な、一発屋芸人みたいな世界だよな。