地味に「へーそうなんだ」と思った件。
フェレットをつかった動物実験で、インフルエンザやSARS-CoV-2を目の粘膜にのみエアロゾルを吹きかけると、感染するかどうかを調べていた。
結果としては、目の粘膜からでも感染するばかりでなく、しっかり呼吸器症状を呈するようになったらしい。
Detection of Airborne Influenza A and SARS-CoV-2 Virus Shedding following Ocular Inoculation of Ferrets
Belser et al (2022) Journal of Virology
https://doi.org/10.1128/jvi.01403-22
インフルエンザやコロナウイルスが目の粘膜にも感染することは以前から知られていた。
しかし、目から感染した場合は、ウイルスは目だけにとどまって、のどにはとどかないのでは?とも思われたし、感染開始の場所により病態に何らかの違いがあるかも?という点は明らかでなかった。
結果としてはインフルエンザもコロナも、目を経由して感染した場合でも呼吸器症状を呈するようになり、最終的に呼気からウイルスが検出されるようになったそうだ。
目から感染しようがのどから感染しようが、ほとんど変わらないらしい。
ちなみに今回の実験ではフェレットの目の粘膜からウイルスが検出されたものの、目そのものには見た目でわかる症状はとくになかったそうだ。
どういう経路で喉や鼻に届くのかはよくわからんけどね。
目と鼻やのどは内側で繋がってるからそこからかもな。
呼吸器メインの感染症でも、呼吸器以外の細胞もしっかり感染するし、その後の経過も似たようなものなんだね。
だから、本当に感染症を防ぎたかったら、ゴーグルで目を保護しないといけないかもしれないんだって。
…うん、なるほど!それはやらないけど。
まあ新興感染症がでたときの医療関係者とかは注意したほうがいいかもね。