トランプ大統領が新型コロナにかかってしまったらしいが。
最近の報道によると、トランプ大統領はデキサメタゾンやレムデジビルを投与されたらしい。
デキサメタゾンは酸素吸入が必要なくらいには重症化した患者に処方されるものらしく、トランプ大統領の症状がかなり重かった時期があるのではないかと推測する人もいる。
一方で、「ヒドロキシクロロキンは使わないんですか」と思った人も多いんじゃないだろうか?
以前もこのブログで取り上げたとおり(ヒドロキシクロロキンが逆転勝利宣言をするのはまだ早い その①)、ヒドロキシクロロキンはトランプ大統領が一押しの薬だ。
まだ薬の効果がはっきりしない5月の段階でトランプ大統領がヒドロキシクロロキンは新型コロナに効くと発言したことから大きな論争を呼んだ。
粒沢は、単にリップサービスしたんだろう位にしか思っていなかったが、より過激なことを言う人の中には製薬会社の陰謀説を唱える人もいる。
曰く、製薬会社は自社の儲けを優先するために、安価ですぐに効果が出るヒドロキシクロロキンを捏造研究で否定し、他の薬を売り込もうとしている、のだそうだ。
粒沢としては、そういう製薬会社の陰謀はあるかもしれないけど、確実にそうだというほどの確信や期待も持てなかったのでこの件については保留していた。
最近の研究では、ヒドロキシクロロキンの有効性に否定的な結果ばかりが発表されているようだが。
まあそれも大御所の教授を押さえている製薬会社の陰謀の可能性はゼロじゃないかもしれない。
そして今回、まさにトランプ大統領本人が新型コロナにかかってしまったことによって、ある意味ではヒドロキシクロロキンの有効性を評価できるチャンスがあったといえる。
どうやら報道によるとトランプ大統領が一時期酸素吸入が必要なほど危険な状態に陥ったことも事実らしい。
それにもかかわらず、トランプさんはヒドロキシクロロキンを服用しなかった。
これはもう、さすがに決着で良いんでないかなあ。
5月の時点ではともかく、今の時点ではトランプを支持し支える立場の医師たちですらも、ヒドロキシクロロキンに大した価値を見出していないのだ。
もちろん、医師たちは製薬会社とつながっているから…というような「解釈」は完全に不可能と言うわけではないだろうが。
客観的に見て、ヒドロキシクロロキンはやっぱりコロナ治療薬としては大したことないのだ、と信じる方がよほど自然じゃないかな。
製薬会社の陰謀派の人には申し訳ないが、粒沢は今回のことでだいぶそっちに傾いたね。